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2015年 05月 07日

白峰三山 2015 ゴールデンウィーク その4

ゴールデンウィークの5月2日(土)から4日(月)の日程で南アルプスの白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)を縦走してきました!

その4です!

その1 →その2 →その3

農鳥岳までたどり着けば、後は下るだけ!と思っていたが、農鳥岳山頂は完全にホワイトアウトしていて、これから下る斜面は上も下も真っ白の世界…

どこをどう進めばいいのかまったく目視出来ない状態…

とりあえず証拠写真を撮って、気を落ち着けるコトに。

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ええ、まったく笑えてません。


行くしかないので、アイゼン、スノーストック、地図、コンパスを準備!

農鳥岳山頂からしばらく尾根沿いに進み、真南に進めば、1時間掛からずに大門沢下降点に着くはずだ!


意を決して出発!

歩き出すも、雪がズボズボで、下手に踏み抜くと腰まで雪に埋まる。

重い荷物を背負っているので、這い出すのにひどく体力を奪われる。


しばらくすると消えかけた古いトレースがあったので、それを信じて稜線から下ってみる。

その先に雪が溶けて島状に地面が露出しているところがあり、歩き易いのでそれを伝って歩いてゆくことにした。


気が付くと、大きな崩落地の最上部に出た。

この稜線はもう何度も歩いていて大体の地形は頭に入っている。

しかし、目の前にあるのはまったく見たことの無い地形だ。

手元にあるのは5万分の1の地図。

そんな地形は地図上からは見出せない。



そうです。迷いました。



ガスが濃くて、現在地がどこなのかまったく分からない…

悪いことにもうすぐ日没。


ここでテントを張って、朝を待ってもいいが、気圧の谷が近づいているなか稜線上でのテン泊は危険すぎる。

かと言って、体力は既に限界を超えている。これ以上彷徨うのも危険だ。



しばらくの間、完全に思考停止…



尾根を下りすぎてしまったに違いない。

でもどこをどう登り返せばいいのか、辺りは真っ白で何も見えない。


参った。

本当に参った。

無情にも風はどんどん強くなり、空は薄暗くなりはじめている。


くそー、しゃあない!少しでも風を避けれるところで、テントを設営するか!

って思った時です。

ほんの10秒くらいの僅かな時間、ガスが切れて、大門沢下降点にある黄色いやぐらが、遥か彼方やや上方に小さく見えた!


うっし!生きて帰れる!


やっぱり下りすぎていた。

正規のルートは頭上20~30mの所を走っている。

登り返しは相当キツかったが、ただ彷徨うよりも希望がある。

幸い下降点までは夏道が露出している。

夏道に復帰してしまえばもう迷うことは無い。


急げ!急げ!



とにかく力を振り絞り歩いて行くと、ガスの彼方に人影を見た気がした!

こんな時間にこの状況で登ってくる人なんているのか?


幽霊?

大門沢下降点にある黄色いやぐらは、この稜線上で迷い、亡くなった登山者の両親が建てた物だ。


もう全身鳥肌…


あれっ、でもやっぱりヒトだよ。登ってくるねぇ!

スポーツ刈りの青年だ!おち会ってみると向こうもビビっていたらしい(^_^)

青年が、これから農鳥小屋まで行きたい、行けるかと聞くので、絶対無理やめとけと言うと、素直にそれに従い、大門沢下降点まで一緒に付いて来た。

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大門沢小屋まで2時間で下れるかと青年に聞くと、それは無理だという。

大門沢下降点の黄色いやぐらの前で、青年と別れたのが17時をちょっと過ぎたところ。


夏道を順調に下がって行くと、雪の急斜面になった。

滑ったらどこまで落ちるか分からない感じだ。

慎重にアイゼンを蹴り込み、一歩一歩下る。

緊張の連続だが、これじゃあ文字通り日が暮れてしまう。


んっ、この雪と斜面の感じどこかで経験してるぞ!

そうだ、去年6月に登った富士山だよ!


いける!いけるぞ!

ってコトで、逆にアイゼンを滑らせて一気に下る。

ちょうど靴下で廊下を滑って行く感じね!

膝にも負担が掛からないし、何より速い!
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こんな沢地形を40分ほどで一気に1,000m下降!


じきにヘッドランプが必要なったが、何とか19時前に大門沢小屋に到着。


この日の行動時間実に14時間…


もうね、小屋に着いて持って来たビールを飲んだとき、身体がとろけて缶の中に滑り落ちるかと思った。



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翌朝、トタン屋根をたたく雨の音で目が覚める。

でも、一旦止みそうな気配だ。

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ちょっと待てば、下りられそう。

食事を終え、荷物をまとめるとやはり雨は上がっていた。

稜線方向は分厚いガスの中で見えない。

ゆっくり3時間掛けて下りてゆく。

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樹林帯は新緑に溢れていて、平和そのもの。


昨日のコトが嘘みたいに思える。


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林道までくればもう安心(^_^)


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見慣れた、「簡略しすぎて、まったく使えない」地図!

無事帰ってこれたよ!




今回、天候の急変があり、かなり無理のある山行になったしまった。

まっ、エスケープルートが無いから、仕方が無いと言えば仕方が無かったのだが…


オレのポリシーとしては「天気の悪い日は山に行かない」ってのが基本だ。

だから今回も、雨天の山行を避けて、下れるうちに下ってしまった。


ヤバイ場面も結構あったが、経験て大事だなって痛感したし、やり過ぎを反省したりもした。

結果的に上手くいって、たまたま無事だったにすぎないって思う。


もちろん今回のことで、変に自信をつけたワケでは無いし、勘違いもしていないからご安心を!


これからも、安全第一で、天気の良いときに、余裕を持って山を楽しみたい!

って思います!


無事これ名馬!ってコトで!



最後まで読んでくれてありがとう!






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by weekend-mountain | 2015-05-07 18:34 | 南アルプス | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from dezire_photo.. at 2015-05-09 00:28
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Commented at 2015-05-11 14:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by weekend-mountain at 2015-05-11 21:07
菊本様

コメントありがとうございます!
のんびり歩きたいのですが、なぜかいつもこの調子です(^_^;)
農鳥小屋を通過するときは、同じコトを思いました。
また覗いてください!


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