そうです、北沢峠行きの南アルプス林道バスに乗ると、必ず運転手がバスを停めて「あそこに鹿の窓があります」って説明する山ね!
ずっと行きたかったんだけど、行くのを自粛してたんだ。
だって、危険だって言うじゃん。
オレ、危険な山キライなのよ。
でも、この間、仙丈に行ったとき(コチラ→151004 仙丈ケ岳)、「いつまで見ている側なんだ、オレ」って思ってね。
タイミング的にギリギリだったけど(雪が降る前に)、登れてよかった!
それではいきましょう!
戸台川の河原を歩いて2時間、角兵衛沢の入口まで来ました。
実際の入口は右岸側なので、戸台川を渡渉しなければならない。
日帰り装備だったので、岩と岩の間を飛び越えました。
こっから約1,400m一気に上昇です!
あとから気付いたが、向かって右に登山道らしきものがあったみたい。
そんなの無視して、左側を進みました。
ものすごい斜度ですよ!
稜線に出ると、明瞭な登山道がありました。
ただ、右側がスパッと数百メートル切れ落ちているので、右を見ることは出来ません…
笑っていられるのも、ここまでです…
でかいね甲斐駒!
さぁ、第2高点に向かいましょう!
右は見ちゃダメ!
見えているのは対岸の壁です。
覚悟を決めて下降します。
ほぼ垂直です。
写真では大したコト無いですが、落ちたら間違いなく死にます。
登り終えてしばらく行くと、不意に現れました!
鎖があるのでアトラクション的に感じるかもしれませんが、そうではありませんよ!
ここかなり急なシュートで、足元ザレザレの滑り台状態なのです。
鹿の穴を出ると、そこは断崖絶壁です。
この写真は、残置のシュリンゲとカラビナで身体を固定して撮ってます。
ココは石がバラバラ落ちてくるので、ヘルメットは必須です。
さぁ、ここまで降りて来て、ルートが不明瞭に…
もちろん案内板もペンキマークもありません。
ルートはあなたのセンスにお任せ状態。
何となく踏み跡っぽい感じのところを進むも、だんだん靴一足の幅に…
右は相変わらずキレ落ちている…
なんとかトラバースして振り返る。
もうね、ハイカーの域を逸脱してるよ。
まったく生きた心地はしません、、、
残置のザイルは5メートル程で切れている…
滑ったらこの世とサヨナラ…
ここまで来ると、鹿の穴があった方からザイルが下がっていることに気付く。
反対側は一応道があるので、行ってみる。
すぐに道は消失…
反対側のルンゼを降りるのか?
いや、降りるにはザイルと下降器が必要だ。
しばし考える。
ルンゼを登ってきたが、ホントは下るのが正解で、オレがトラバースしたのは巻き道(廃道)だったのか?
ルンゼを注意深く下り直しながら、反対側にトラバース道が無いか見てゆく。
それらしい岩棚があったので取り付いてみる。
いや、おかしい。
まったくのロッククライミングだ。
このまま登ればいずれ進退窮まる。
とは言え、結構登っちゃったな。
それは、それは、もう命懸けの下り(汗)
なんとかルンゼに戻りさらに下降。
それっぽい感じを嗅ぎ取る。
どうやらトラバース道が崩落したみたいだ。
慎重にトラバースして草付きに取り付くと、どうやら正解!
後ろに見えているのが、第1高点!
生きてて良かった(^_^;;
気温が氷点下3度。
寒いんで降りますか!
この山ね、とにかくガレガレのザレザレで、まったくイヤになるよ。
冬が近いな!
これ、どこが登山道入口なの?って感じです。
河原を歩きながら、振り返ると甲斐駒が!
出発から11時間30分、駐車場に戻ってきました!
まったくその通りでございます!
これを見て行きたいと思った奇特な方は、コースを熟知しているヒトと行くようにしてください!
いきなり単独は危険です(^_^;;
まっ、久しぶりにガッツリ系の登山で楽しかった!
やっぱ南アルプス最高~~~~~~~!
鋸岳のピークから見た甲斐駒が、スゴイ迫力!
クーッ、トラバースの壁のあたり、シビレますね。
第2高点到着の顔に、ちょっと不安と、ヤッター感が入り混じってます。
GPSの軌跡に、錯綜ぶりが記録されてますねー。
どこまでもガレガレのザレザレ……私、そんなとこお金をもらっても歩きたくありません。
戸台川河原からみた甲斐駒の勇姿、目に焼き付いたことでしょう。
で、「鋸岳登山の基礎」が、この山の並じゃないことを物語っていますね~。
ちょっとでも雪が付いていたら……今ごろ、このレポートを読めたかどうか?
ま、読めて良かったです。
こんばんは!コメントありがとうございます(^_^)
今回、鋸岳に登れて本当に良かったです。ずっと登りたくて、でも怖かったので躊躇していたので、感激も一入です。
トラバースは足元がザレていて、しかも掴んだ岩が脆かったりして、心臓バクバクでした(x_x)カチッとした岩場なら、多少の高度感は良いスパイスなんですけどね。
第2高点では仰るとおりです(^_^;;
鋸岳は南アルプスでは数少ないクライマー志向の山で、ギリギリ僕みたいなハイカーが登れる山なんです。もちろん厳冬期は北アをやるヒト位じゃないと死に行くようなもんですね。僕には到底無理です(;;)