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赤河原ルート(甲斐駒ケ岳) 161010

前から行ってみたいと思っていた甲斐駒の赤河原ルートに挑戦してきました!

赤河原ルートは既に廃道になった登山道で、山と高原地図にも、ニゴマンの地形図にも載っておりません。


でも、山と高原地図の甲斐駒の詳細地図を、よ~く目を凝らしてみると、、、!

見えました?


それでは行きましょう!

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4時半に戸台の駐車場を出発!

ヘッデンの灯りを頼りに、戸台川を遡行です。


明るくなってくると、、、

山はガスの中。


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明るくなるにつれ、ガスも徐々に取れてきました。

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鋸岳の角兵衛沢入口まで来ましたよ!

ビバーク者のツェルトやテントがありました。

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甲斐駒も顔をのぞかせます!


程無くして、藪沢との合流に到着です。

藪沢を渡れば、丹渓山荘跡です。


が、しかし、、、、

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対岸のピンクテープは見えていますが、、

あった筈の丸太橋が無いよ。。。


流失したか~~~!


しかも、水量は結構な勢い(x_x)

渡れそうなところを探すも、

無い…


仕方がないので、戸台川を下りながら渡れそうなところを探しましょ。


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これが、その時の軌跡です。

グニャグニャしているところが、迷っているところ。

画面の上から来て右下に向かいます。

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結局かなり下がって、ここを渡渉しました。

もちろん靴を脱いで、素足でね(-_-)


水は冷たいけど、我慢できないほどでもない。

それよりも素足で砂利の上を歩く方が苦痛なのよ!

よく銭湯とか、温泉に置いてある踏んで足つぼを刺激するヤツあるじゃん。

まさにアレ!


イデデ、イデデ、、、

ってね(^^;;


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何とか対岸に渡ると、この看板。


えぇ、今からそこに向かいます。

このブログでは何度も言うセリフですが、良識あるヒトはマネしちゃダメよ!

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丹渓山荘がひっそりと佇んでいます。

この右側に登れば、北沢峠に向かう八丁坂です。

冬場は北沢峠に向かうメインルートですが、夏にココまで来る人はいないよね。


で、どんどん遡行して赤河原を目指します!

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七丈ケ滝沢の出合に来ました!

スゲ~!


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もうねこの辺に来ると岩が巨大で、プチクライミング状態ですよ!

何度か高巻きしながらの遡行です。


さぁ、こっから七丈ケ滝尾根に取り付くんだけど、まったく取り付きが見つかんない(^^;;


散々迷った挙句、取り敢えず登れそうな斜面に取り付いて、登り始めます。

と言っても登山道なんてありゃしないので、結構命懸けの登りですわ。


ヒーヒー言いながら、沢を見下ろすくらいまで登って気付く。。。


あっ、水汲み忘れた…


危険な斜面を下降…


水を汲んだら再度アタック!

まぁ、その後も急登の連続でね、、、

しかも登山道らしきものは見つかんないので、ひたすら直登していくワケですよ。


で、

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ようやく人工物を発見!

針金です!

コイツにピンテを結びつけます!


まぁ~、とんでもない所に登山道を付けたと思うよ!


昔の登山者はやっぱ生粋の登山者なんだろうね。

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一応ね、相当昔のトラロープとかあるんですけどね。

基本的に三点支持の山登り。

周りに木が生えているから、落ちても引っ掛かるだろうから怖くはないけどね。

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いわゆる赤布もあるにはあるけど、すっかり色が抜けて自然に還ってしまってます…

とにかく倒木やシャクナゲとかの低木に行く手を阻まれ、気が付くとルートを見失っちゃう(xx)

それでも、稜線通しのルートなので、強引に突き進みます。

所々ヤバイとこもあったけど、まぁ、自己責任ですからね!


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四合目の看板を発見!

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相当古い石碑もありました。

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平和な感じの登山道に出てほっこりしていると、、、

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あぁ、見事に登山道無いね、、、

もうちょっとで稜線だっていうのに、崩落にて登山道消失。。。


でも、今までも道らしい道なんて無かったからさ。

行っちゃいましょ!


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無事通過です!

んで、何とか主稜線に上がりましたよ!


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甲斐駒!

素晴らしい!


でも、ここまでに7時間かかっていて、現時点で11時半。

甲斐駒山頂のリミットは12時なので、もう山頂は無理です。


赤河原ルートを上がるのが今回のミッションなので、無事主稜線に上がれただけでも大満足です!


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登り切ったところには石碑と壊れた祠があります。

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六合目石室。

古い地形図には、登山道が石室に続いているように描かれているけど実際の下降点はココです。

ま、赤河原へ降りようなんて人はいないと思いますが、、


ってコトで、甲斐駒を諦め、ピストンも無理なので熊の穴沢から下降することにします!

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稜線上はそこそこイイ天気♪

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北岳!

デカいよね!

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甲斐駒も!

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北岳の上には波状雲!

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なんかのピークを過ぎて、、

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烏帽子岳との合流まで来ました。

ここまでは来たことがあります。

この先は未踏です。

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でも、登山道は稜線上を避けて、山梨側の樹林帯を進みます。

もうね、過剰なまでにピンクテープが付けられていて何だか拍子抜け。

赤河原ルートを登ってきた今となっては、トレールがしっかりとあるのにピンテは要らんでしょう!って感じですよ。


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中ノ川乗越に到着!

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鋸岳方面です。

登山者がいなくてホッとするね。

なんでかって言えば、、、

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熊の穴沢はすべてが浮石のガレガレ沢なんですよ!

後ろから来た人に石を落とされたら堪んないじゃん!

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登山道に出るも、足元は不安定で、何度も尻モチっすわ。

でも、急なだけに高度はどんどん下がっていくね!

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カラマツはようやく色が変わってきた感じです。

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樹林帯をひたすら下って、下って、下って、、、

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熊の穴沢を脱出です!


んで、この後、、、

長~い、長~~~~~~い、戸台川の河原歩きなんです。


ようやく駐車場に着くと、

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鋸岳登山者に向けて警告看板が!

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まぁ、すべて基本中の基本ですけどね。


無事戻って来れて良かった!

実に12時間半の長旅でした!



今回、一度は登ってみたかった赤河原ルートを登れることが出来てホント感無量!

甲斐駒は、行ければラッキーって感じだったので、敗退とは思っていません。


戸台川から赤河原に至る沢歩きは、何だか遠い昔に河原で遊んでいた感じを思い出して凄く楽しかったし、その風景も素晴らしかった。

七丈ケ滝尾根はハードだったけど、自己責任で登って行く感じは不安よりも楽しさが上回っていました!

稜線に無事抜けた時には本当にうれしかったよ!


これを見て行ってみたくなった奇特な方、、、

一応ピンクテープを付けてきたので、行けなくもないと思うけど止めといた方がイイですよ。

子供のころから川や山で遊んできた、ある種のカンが無いと遭難すると思います。

つうか、行きたいと思う人もいないか(^^;;


いや~、でもヤッパさ南アルプス楽しいわ!


何度でも言うよ!



南アルプス、最高~~~~~~~~~~~~~!






Commented by shimasaan at 2016-10-13 06:35
実に、充実した、そして楽しそうなソロ12時間半の長旅レポート良かったですよ。
まあ、最期の看板の、注意書きだらけのショットには驚きましたが……
いよいよ寒くなって来ましたが、次は、新雪の山のレポートですかね。
Commented by campanula2015 at 2016-10-13 19:50
まあ行きたいですけれど行きません。自分の技量を自覚しているから^^;
もちろん「敗退」なんかじゃありませんよ。自己満足できる山ができたら「大成功!!」
自分もピークになんかにこだわりはありません。
あー、頑張ったなあ。よくやった、自分。と思える山を求めています。
でも、山を始めたばかりの初心者なので、なかなかタケさんのような山はできません。
率直に言わせてもらうと、いいなー、チクショウうらやましい!!

あ、赤字の看板に一言。「熟達者を同行」が一番危険。自称熟達者がわんさかいますから^^;
Commented by weekend-mountain at 2016-10-13 21:03
> shimasaanさん
コメント本当にありがとうございます!
その後お身体の方はいかがでしょうか。気になっています。

この山域は大好きなので、本当に楽しかったです!いつかまた行きたいですが、しばらくはもうイイやって感じです。

>まあ、最期の看板の、注意書きだらけのショットには驚きましたが……
そうですね。それだけ安易に山に入ってくる人が多いのだと思います。

>いよいよ寒くなって来ましたが、次は、新雪の山のレポートですかね。
雪が待ち遠しいです(^_^)次の日曜日も天気が良さそうなので、残り少ない夏山を楽しんできます!
Commented by weekend-mountain at 2016-10-13 21:20
> campanula2015さん
コメントありがとうございます!
ホントはマッタリで行きたいんですけどね、結局ガッツリになってしまうんです(^^;;
>あー、頑張ったなあ。よくやった、自分。と思える山を求めています。
そうですね!頑張って山頂に着いたときは最高に気分がイイですよね!
>でも、山を始めたばかりの初心者なので、なかなかタケさんのような山はできません。
率直に言わせてもらうと、いいなー、チクショウうらやましい!!
いえいえ、campanula2015さんもかなり精力的に登られていると思いますよ!赤石岳なんて羨まし過ぎます!行きたいっす!

Commented by ヒロ at 2016-10-17 16:05 x
お久しぶりです😊鋸岳の下山に馬の穴沢を通りました、膝にきてくたくたになりました(^^;;
タケさんは南アルプスにとても詳しいから色んなルートに踏み込めて凄いですね(๑˃̵ᴗ˂̵)南アルプスは雄大で深いしアプローチが大変で気合がいります😊
13〜16日まで、鳥倉林道から高木裏避難小屋、悪沢岳、赤石岳、鳥倉へピストンで行ってきました。全て避難小屋泊で冬季小屋使わせて頂きました。
富士山の裾からあがってくるご来光は😂泣きましたよ、素晴らしすぎて。小河内岳避難小屋からのご来光が最高でした。今回はピストンだったので聖は外しましたが、また来年にでも南アルプスを楽しもうと思います。また、参考にさせて頂きますね(๑˃̵ᴗ˂̵)
Commented at 2016-10-17 16:14 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by weekend-mountain at 2016-10-17 20:26
> ヒロさん
こんばんは!コメントありがとう!ご無沙汰だったのでうれしいです!
悪沢、赤石に行ってきたんですね。まったく羨ましい限りです(^^)いい山行だったようですね!猫耳富士山を堪能しましたか~!天気良かったもんね!
聖へは茶臼小屋、聖平小屋を使えば、ヒロさんなら2泊で行って来られると思います(わたくしには無理ですが…)。来年と言わず、雪が降る前にチャレンジしてみては?わたくしは、今年も年末年始に4泊5日で聖に再チャレンジする予定です。
 南アルプス(八ヶ岳も)は山梨で生まれ、幼少時代まで過ごした故郷の山の原風景みたいなものなので、飽きることが無いんですよね。変態山行ばかりなので、参考になるか分かりませんが見てやってください。それと、ヒロさんの山行も、コメント欄でも、メールでもいいのでたまには聞かせてください(^_^)それでは!
by weekend-mountain | 2016-10-12 22:27 | 南アルプス | Comments(7)