その3です!
→その1
→その2
北岳から下降を開始すると、徐々に周辺の山々にガスが掛かり始め、隣の仙丈ケ岳の頂上はすっかり見えなくなりました。
農鳥岳を越えて大門沢下降点に到るには、中白根山(3,055m)、間ノ岳(3,189m)、西農鳥岳(3,051m)、農鳥岳(3,025m)の4つのピークを踏まなければなりません。
天気が良ければ最高の縦走路なんだけどねぇ~!

時刻は12時半。先ず、中白根山のピークに到着!
この時点で北岳山頂からおよそ2時間が経過している。
ただ間ノ岳は辛うじてガスが掛かっていない状態だ。
下から見る限りでは登山道には雪が無く、何とかコースタイムで進むことが出来そうだ。

徐々にコースタイムより遅れ始める…
この頃には完全に頂上はガスの中に、風も強くなってきた…
ガスの切れ間を見て、一応証拠写真!
さすがにバテて来て笑えてません…
食料は十分残っていたので、無理にでも食べて進みます!

登山道は雪があるにはあったが、ほぼ夏道が露出していて迷わずに進むコトができた。
これはラッキーだったね!

この先に次に目指す西農鳥岳が在るのですが、ガスでまったく見えません。

現状は両側を3,000m峰に挟まれている状態ってコトだけだ。
そしてオレ以外の人間は誰もいない…
西農鳥岳へのアプローチはどうなっているのか下からは確認で出来ず相当不安だが、とにかく行くしかない。
時刻は14時を回ったところ。
一歩一歩進むのみ!

15時10分、何とか西農鳥に到着!
一部アイゼンを履いての登り、トラバースでかなり手間取ったけれど…
すっかりクタクタですが、一応証拠写真。
この頃には行動時間は10時間を超え、体力は既に限界…
留まることは出来ないので行きます!
ラッキーなコトにその後はずっと夏道が続いていた。
しんどいながらも迷わずに農鳥岳が見えるところまで進むことが出来た。
しかし…

今までの夏道が嘘のように、完全な雪山状態!
しかも濃いガスで完全にホワイトアウト…
疲れと絶望感で手が震えてきた。
時刻は16時。
夕暮れが近づいている。
3,000mに一人ぼっち…
どうするオレ!
その4に続く…
→その4
って、まだ続くんかい!