12月30日から1月2日にかけての4日間、厳冬期の聖岳に挑戦してきました。
その3日目です!
ところで今日から仕事初めだと思って会社に行くと、今日まで休みだったようです…
だれも居ませんでした…
まぁ、いいや!
では行きましょう!
明けて1月1日元旦。
午前1時半に起床、外の様子を見に行く。
頭上には半月が輝いていたが、風が昨日にも増して強く、聖岳山頂方面はすっぽりガスの中です。
あぁ、ダメだ…
そう思いつつも、どこか安堵している自分がいます。
敗退決定です…
本来なら午前3時から登り始めて、山頂で御来光を迎えようと思っていたんだ。
もう少し寝よう…
午前4時に起床。
朝食の前に先ずは水作りから。
水が出来たら、朝食です!
今日は茶臼小屋までの稜線歩きだ、どうも昨日より風が強い。
しかも、モロに北風だ。
休むことは出来ないから、ガッツリ食いましょう!
今夜の分の鍋を朝からいっちゃうよ!
その後に餅4つ、荒挽きポーク180g…
もう、気持ち悪くなっていたが無理やり胃袋に押し込む。
満腹で動けない…
ゆっくり、パッキングしましょ…
結局、腹が落ち着くまで休んで、出発は7時前になった…
ちょうど夜明け直前で相当冷え込んでいる。
そして風が強い!
向かう稜線は風が強そう。
雪煙が上がっている。
聖に朝日が当たり始める。
ガスが取れたな!
うわ~っ、凄まじい雪煙が上がってる。
ヤッパ無理だわ…
完全に心が折れた…
もし此処が八ヶ岳で、今居るのが行者小屋前で、見上げているのが赤岳だったら何の躊躇もせず山頂に向かっただろう。
でも、此処は南アルプスで、この山域にはオレ一人で、目の前の頂は3,000mを越える聖岳だ。
たった一人で立ち向かうなんて、そんな強い心を持ってないよ(^_^;;
安全に戻ることを最優先しよう!
南岳に取り付くと、聖平からの登りはちゃんと夏道に沿った形でトレースがついている。
無理な登りが無いので、かなり早く登れる。
だんだん高度が上がると、見上げていた聖が大きく見えるようになる。
景色は明るいが、北斜面を登っているので、ず~っと日陰で寒いコトこの上ない。
太陽出てくれ~!
風は容赦なく吹き上げてくる。
ようやく日向に出たよ(^_^)/
が、しかし、基本北斜面なので直ぐに日陰に。
それにしても寒い。
ブーツが凍りついて、足の指が千切れそう…
写真を見ると穏やかそうでしょ。
本当はね、こんな感じなのよ↓
斜面を猛烈な風が吹き上がってきて雪を吹き飛ばしてくる。
幸い(?)追い風なので、まだマシ。
向かい風なら、悲惨だよ。
何とか南岳山頂まで到着!
正面に見えているのは上河内岳です。
あそこに取り付くには、中央手前に見えているリッジを渡らなきゃなんない。
見て分かるように、雪煙が上がるくらいの強風です…
ヒ~ッ、やめてくれ~!
でもね、そんな弱虫の敗退野郎に山の神は味方してくれたよ!
リッジを渡り始めると、今まで荒れ狂っていた北風がウソみたいに止んだ。
まるで、映画のSFXみたいに時間が止まったようだ!
急げ~!
走っちゃえ!
間に合った!
岩陰に飛び込むと同時に、ゴ~っと音をたてながら突風が吹き上げてきた。
振り返るとこんな感じ。
写真上の稜線から、斜面をトラバース、そしてナイフリッジを渡るルートです。
まぁ、行程中では唯一の危険箇所。
どっちに落ちてもまず助からない。
聖から大分来ましたね!
ここまで来れば、後はハイキングみたいなもんだ!
せっかくなので、上河内に登ります!
稜線を詰めるのは、風が強くて単純に寒い。
画面右側の谷地形の所を行きますか!
快適!快適!
冬は雪面の状況を自己判断出来れば基本的に何処を登ったってイイ!
サクサク行きましょ!
山頂到着です!
スゲー風だ!
上河内山頂からの聖岳。
う~ん、涙が出るのは風が強いからです。
きっと。
赤石、悪沢も見えている!
いつかは厳冬期に行きたい!
兎岳の向こうには御嶽、中央アルプスも見えています!
ん~~~~~~、いい景色!
忘れちゃいけない、マウント富士山~!
雪が少なくて、豹柄になってる(^_^;;
スタート地点の畑薙ダムが見えるよ!
さぁ、降りますか!
下りも稜線を避けて、谷地形を下ります!
相当な急斜面ですが、楽しいです(^o^)~♪
ようやく本来のアイゼンの仕事が果たせるってモンです!
一気に下りました!
お次は!
茶臼です!
う~ん、地味…
思いっきり、地味…
でも大好きな山の一つです!
茶臼小屋への分岐まで戻ってきた!
さぁ、茶臼山頂へ!
山頂に着きました!
あぁ、憧れの厳冬期の聖岳!
待ってろよ~!
いつか!
茶臼山頂から見る、南アルプス南部の雪景色は本当に美しい!
左から、兎、小兎、聖、奥聖、赤石、悪沢です!
仁田岳、光岳方面です。
こっちは行ったコト無いし、当面行く予定もありません。
さぁ、今夜のお宿の茶臼小屋へ行きましょう!
4日目に続く